遺産分割と法定果実

遺産分割とは?

遺産分割とは、不動産や預貯金などの遺産を複数の相続人で分けることを言います。有効な遺言書があれば原則としてその通りに、遺言書がない場合は相続人間の交渉や調停、審判で分けることとなります。

法定果実とは?

法定果実とはどういうものを指すのでしょうか? 果実というと桃やリンゴなどの果物を思い浮かべると思いますが、法定果実もそれらと同様、もともとあるものから新たに生み出されるものではあります。ただ、天然の果実と違い、物の使用の対価として受けるべき金銭その他の物を指し(民法88条2項)、具体的には地代や家賃、などを指します。

遺産分割において法定果実はどのように扱われるか?

遺産の中にアパートや駐車場などがあり貸していた場合、被相続人が亡くなった後も賃料が入ってきます。では、これは遺産として分割協議の対象になるのでしょうか?

確かに、もとが遺産ですから、遺産としてもよさそうに思えます。しかし、民法上は、被相続人が亡くなってからの法定果実は遺産とはされません。そこで、原則として遺産分割協議の対象とはならず、各相続人が法定相続分に応じて取得することとなります。

すなわち、例えば、被相続人が亡くなった後に家賃として収入が300万円あり、相続人は被相続人の子3名だった場合、法定相続分に応じて100万円ずつ取得することになるわけです。

もし、相続人のうちの1名が全部預かっていた場合には、残りの相続人は自己の法定相続分に相当する分を引き渡すように求めることができます。もし、拒絶された場合は民事訴訟等の手段が考えられます。なお、遺産ではないので、基本的に遺産分割の審判対象にはなりません。

もっとも、相続人全員の合意のもと遺産分割協議や調停の対象にすることはできます。また、審判の場合も相続人全員の同意があれば対象とすることもできる可能性があります(裁判所の考え方次第だと思います)。

まとめ

以上のように、被相続人が亡くなった後にアパートや駐車場などの売り上げとして入ってきた収入は法定果実であり、遺産の範囲には含まれません。したがって、遺産分割においてそのアパートや駐車場などをどの相続人が取得するかにかかわらず、被相続人が亡くなってから遺産分割がされるまでの間の法定果実は各相続人が法定相続分に応じて取得することとなります。

もっとも、実際は、相続人の代表者が賃借人から振り込まれたものを預かって管理している場合もあり、その場合には、他の相続人は管理している相続人に自己の権利に相当する分の引き渡しを求めることができます。

以上のように、法定果実については遺産分割とは異なる扱いがされています。この点についても相続人間でトラブルとなることもありますので、困ったときは弁護士にご相談ください。当事務所では、このような相続に付随する問題についても相談を受け付けております。ご相談ご希望の方は、まずはお電話か電子メールでご予約をお願いします。相続に関するご相談は初回1時間は無料とさせていただいておりますので、まずはご相談ください。

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