相続人が揉めるのを防ぐために書く遺言

遺言を書く目的

遺言を書く目的としては、おもに

  1. 特定の相続人に多く相続させたり特定の遺産を相続させる
  2. 相続人どうしで揉めるのを防ぐ

の2点が考えられると思います。ここでは、このうち②を目的とした遺言を書く上での注意点をお話ししようと思います。

遺言の有効性を争われないように

せっかく遺言を書いたのに、相続人のうち少なくとも1名が遺言が無効だと主張して紛争になってしまっては、揉めるのを防ぐという目的は達成できません。そこで、できる限り、有効性を争われないようにすることが求められます。具体的には、公正証書遺言にすること、早めに書くこと、が重要だと考えます。

まず、自筆証書遺言だと、遺言者の細かなミスが原因で遺言が無効になってしまうことも珍しくありません。自筆証書遺言は要式行為なので、民法が定める要件を一つでも満たさないと無効になってしまいます。日付を書かないといけないところを年と月は書いてあったものの、日について吉日と書いたところ無効となった事例は有名ですが、そのような、求められている形式に違反したがために無効になるリスクがあるのが自筆証書遺言の欠点です。

その点、公正証書遺言であれば、遺言者の口述に基づいて公証人が書くという仕組みになっている(実際は下書きを準備します)ので、形式的な問題で無効になるということはまずないといえるでしょう。

また、早めに書くのが重要なのは、高齢になり認知症が始まってからだと、遺言能力を争われて無効となりかねないからです。これについても、最終的に無効にならない場合でも、争いが生じること自体、相続人には負担になってしまうでしょうから、できるだけそういう事態は避けたいところです。

ましてや、無効になってしまうと、遺言がない状態と同じなので、相続人間での争いを防ぐという目的は達成できなくなってしまいます。

相続分の指定ではなく、個々の遺産について記載しよう

法定相続分を変更して特定の相続人の相続分を増やすだけの遺言だと、結局、どの遺産を誰が相続するかを巡って協議が必要になってしまい、そこで揉める可能性が出てきます。そうではなく、実家の土地と建物は長男、別荘は次男、預貯金は長女、というように具体的にだれがどの資産を相続するかを指定しましょう。

指定外の遺産が残らないようにしましょう

仮に、遺言書で、実家の土地と建物は長男、別荘は次男、預貯金は長女、と書かれていても、他に畑と水田と株式があった場合、どうなるでしょうか? 遺言書で分割方法が指定されていない遺産は遺産分割協議の対象となります。そうすると、結局、そこで相続人どうしで法的紛争に至る可能性が残ってしまいます。

そこで、遺言書で遺産分割を指定する場合、漏れがないようにすべての遺産について誰が相続するかを記載することが望ましいです。もっとも、いくつかの遺産について個別に記載した後に、「その他の遺産はすべて長男である〇〇に相続させる」というような包括的な記載を設けることで対応することも考えられます。

遺留分に注意

遺留分というのは一定範囲の相続人に認められた固有の相続分のことであり、遺留分を侵害する遺言は、実はそれ自体は有効ですが、遺留分を超えて相続した相続人が後で遺留分侵害額請求を受ける恐れがあります。もし、そのような紛争を避けたければ、遺留分にも目を配る必要があると言えるでしょう。

遺言作成の相談は弁護士へ

遺言作成についての相談は、ぜひ弁護士にすることをお勧めします。なぜなら、遺言は適切に書けば自分の思い通りの相続が可能である一方、思わぬ問題を引き起こす場合もあり、どのような記載をすればどのような効果が生じるかを熟知した専門家に相談する必要があるからです。その点、弁護士であれば、法律の専門家であり、これまでの経験や知識から適切なアドバイスをすることができます。

当事務所では、相続・遺言の相談は初回1時間無料で受け付けています。まずは、お電話かメールでご予約の上、立川の当事務所までご来訪ください。

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